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From ground to sky Oh,tomato!
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なんだかんだで活動的かもしれない今年の夏でございます。なんとなく暇してるような気がするのは去年の休みが濃すぎたんだ・・・免許とってもう一年。頻繁にではないものの運転してるのに、未だにガソリン入れたことがない。なんか、タイミングが合わないうちに何故かガソリンスタンド怖くなってきてるからね。メーター見て緊張するからね。どんなチキン。たぶんシーがついたりつかなかったりするチキン。(←)
バイト連勤やって、友達んとこ泊まって花火見たり映画見たりほか、岐阜一泊して帰りに比叡山寄って、ちょっとゆっくりしてまたバイト。ほんで今月折り返してもまだこれからもりもりやしね!課題もまだまだやしね!アレェエエ

改装したいんですけどピンとくるものがなくてまだこのまま。今のやつ、すぐ改装しそうだなと思ってたんだけどな。気付けば一ヶ月経ちそうで。最初いやでも慣れればあんまり気にならなくなってくるもんですね。他人事になってきた。(・・・)
一年以上放置になってしまっている?傍耳夕立に手つけてんですが、・・・行き詰る。む、む、矛盾。情けなくなってきてしょうがないんですがあれやこれや組み立てなおしてみてます。満足いく終わりは難しそうやけどなんとかなるしょ。

続きで続きがない銀さん連載の一話目。二ヶ月ほど前の。もう書かない気がするので晒してみる。デフォルト名が皐月で、銀さんとヅラ氏の会話だけです。これだけでもありっちゃありかなーと。

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 朦朧とした意識の中、銀時は隣に暖が生まれたことを感じ取った。首筋の筋を震わせ、鉛のような頭を持ち上げる。こんな夜更けに、一体誰が隣に座ったのか。潤んだ目を動かせば、黒く長い髪を背中に流し、濃紺の着流しを身に纏った人物だと認識できた。その格好が記憶を掠め、顔へと目を凝らせば、見知った男がこんにゃくを咀嚼しており、銀時は隣を見るのをやめた。
 木造の小さな屋台には、暖簾の内側に淡い光を放つ提灯が三つ垂れていた。客用の椅子は五つ用意されているが、隣同士でも肩が触れ合わない程度には隙間があった。カウンターは、乗り出して肘を突けばたちまち身動きが取れなくなるほどの面積で、塩や醤油などの調味料が無造作に置かれている。ただ一人の従業員である店主は、カウンター越しに煮物の仕込みを行っていた。リズミカルな包丁の音が屋台の中を反響する。

「ッか、か、辛ッ! このこんにゃく、辛すぎやしないだろうか? こぉお」
 ヅラが腹を折り、慌しく深呼吸を繰り返す。苦笑している店主と共にその様子を笑うと、ぴくぴくと動いているその手に猪口を持たせた。身を起こしたヅラが一気に酒を飲み干す。
「オヤジのこんにゃくは町内一の辛口で有名だ」
「ぎ、銀時、モノには後でもいいことと先に言っておくべきことというのがだな・・・こぉお」
 涙目になり、喉に両手を宛がっている姿は大層痛々しかった。四苦八苦している隣を放置し、銀時が酒とつまみを追加で頼むと、店主は快く承諾した。
 隣に腰を下ろしたヅラの真意は、いつものような勧誘の為か、別の用事があるのか、偶然見かけたからという理由なのかはまだ知る由もない。ただ、久しぶりに会った手前、お互いに肴は腐るほどあるように思えた。歓楽街から離れた位置にある通りの夜は大人しく、屋台に寄ろうとする客どころか、道を歩く人すらいない。
 店主から新しい徳利を受け取ると、袖を捲ってから、空になったヅラの猪口に注いだ。どうやら口内は大分落ち着いたらしい。徳利を置けば、反対に注がれた。無言で猪口を打ち合わせると、温い陶器から冷えた酒を喉へ通す。
「ああ、うまい。昔馴染みと飲む酒は、違うものだな」
 ヅラは、透明な水面を視線で撫でているようだった。自身の猪口を傾けながら、銀時の脳はゆるりと回転する。これはどうやら、偶然見かけたからという経緯ではなさそうである。火照った顔を促すように隣へ向けた。
 こちらを向いたヅラの顔は、酔ってはいないのに赤らんでしまっている。
皐月を、覚えているか? いや、愚問だとはわかっている」
 その名前を耳にした瞬間、表情が強張ってしまったらしい。すぐさまヅラが言葉を足した。誤魔化すようにゆっくりと前へ向き直ると、唇の傍まで猪口を持ち上げる。
「・・・そんな奴も、いたな」
「年下だったが、腕は確かで、志士を率いることもあった。戦場では人を呑むような目をしていたが、笑うと、嘘のように幼い顔になる。それから、綺麗な髪をしていたな。高杉とも、対等にものを話していたか」
 また随分と、昔の話を持ち出したものだ。目の前で猪口を止めたまま、銀時の意識は記憶の中に沈んでゆく。そのまま瞼を閉じかけて、隣の気配にふと我を取り戻し、酒を呷った。
「俺ともよく話をしたが、特に、銀時と仲が良かった」
「・・・そうだな」
 ヅラの言葉に、素直に肯定して返した。事実、周りに囃し立てられるほど、仲が良かった。しかし、付き合っていたわけではない、一人の戦友だ。
 店主から差し出された器を間に置き、焦げ目のついている焼き鳥を口に運んだ。香ばしい醤油の香りが抜けていく。
「あいつは、生きてるのか、どこで何してるのか、もうわかることはねェよ」
皐月の亡骸は見つかっていない。天人が、首を獲ったと騒いだこともない」
「情けない姿を晒すぐらいなら、人知れず手前の身体すら始末する女だったな。それに、あんな場所だ、もし満足じゃない身体で埋もれていたとしたら? 見分けなんてつかねェよ」
「それは、僅かな可能性の話だ。最後まで生き残っていた奴が、人目を避けてどうにかなるのは難しい。銀時。 皐月は、何故いなくなった?」
 生きていると、疑っていないらしい。おまけに、気に掛けているときた。身を引いて緊張を解した銀時は、銀髪を掻いてため息をついた。
「お前が知らねェなら、俺が知るはずもねェよ」
 既にこの世にいない可能性はゼロではないが、彼女を知っている誰に尋ねても、その可能性は否定されるだろう。同時に、誰に尋ねても彼女の行方が判明することはないに違いない。
 敗戦に絶望したのかどうかはわからないが、それが理由になるような彼女ではない。どこか帰る場所があったという話も聞いていないし、あるとも思えない。付き合いは長く、色々なことを話したが、行方を晦ます理由になりそうなことに見当はつかなかった。
「もし、生きていたとしてもだ。それはあいつが自分の意思でどこかへ行ったってことだろう? なら、俺にもお前にも、することはねェ」
「それも可能性だ」
「ヅラァ、一体、何の話がしたいんだ?」
 触れられたくないわけでも、腹が立つわけでもない。それでも、気安く口にできる話題ではないのは確かで、終着点が見えない会話は不愉快であった。
 肩を竦めたヅラが、力なく笑った。
「一人で酒を飲んでいるお前を見たら、違和感があってな。 皐月を思い出した」
 返せる言葉がなく、銀時は黙り込んだ。浴びるように酒を飲みたい気分だったが、反対に味は感じられない状態で、残ったつまみを箸で挟んでは口へと運んだ。
「銀時」
「あ?」
皐月のこと、好きだったか?」
「・・・ああ」
 満足そうに口元を緩めるヅラを見て、酔ってやがると心の中で悪態をついた。目を瞑り、昔に戻ると、同じように表情が緩んだが、眉間には皺が寄った。結局、思い出は今に左右される。

(100606)
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